2021年2月15日月曜日

 コラム204 <薬 ①>

  
 高齢者ともなれば保険の自己負担割合が低くなるからくれるだけもらってきて、長年の経験で大して効かないと判っているから、ゴミ箱にそのままどっさり捨てているような人をこれまで幾人も見てきた。自分の懐(ふところ)はそんなにいたまなくとも、これも税金の無駄使いに違いはない。

 私も二カ月・三カ月単位でもらうことが多い。居場所が本部、山小屋、冬期リハビリを兼ねての入院生活と数カ月ごとに変わるからである。その量たるや、見ただけで〝こんなに大量に薬を飲んで大丈夫かい?これだけで病気になりそうだ!〟というのが第一印象だった。しかも不思議に思うのは病院が変わっても最初に運び込まれた病院で処方された薬とほとんど変わらない。医師によって判断や見解が違ってよさそうなものだが、しかも、左半身のシビレに関していえば段階的にひどくなるばかりで一向に快方に向かわないまま三年近くも続くと、これは医師の責任逃れのように思えてくる。