コラム279 <何を目標にすれば、地球を救う道が開けてくるか ── その③>
── 持続可能(サスティナブル)な使い方──
地下水は無尽蔵にあるのではない。
いい水があると聞けば、私企業が権利を得てどんどん、しかも無料で汲み上げ、商品化(ペットボトル化)する。きれいでうまい地下水、湧水を生むには、何十年、何百年とかかる。故に環境保全を厳しくし、使用量の限度を設けることが必要である。消費を地球の力の限度内に納めなければ、やがて枯渇する。
日本ではただ同然に考えられてきた水の無駄な使用を控えること。
〝水の都〟パリ
〝水の都〟ヴェニス
といった景観上の美しさばかりでなく
〝地下水の都〟日本
〝湧水の都〟日本
とでも呼ばれるようになったら、さぞかし痛快なことではないか。この目標を掲げるに適した国は、そう多くはない。
鉱物資源に乏しく、核ミサイルも持たない国日本は、こうした面で世界のモデルになれるのではないか。これは国及び国民の決心さえあれば、可能なことである。
少なくともプーチンの野望より、はるかに平和な目標である。