コラム424 <お金が無くとも豊かに暮らせる方法>
それは生活感覚を磨くことだ。そこから生まれる生活も豊かになるだろうし、生活感覚を磨くプロセスそのものを楽しむことさえできる。
〝一輪の花の命
一枝の花の真実(まこと)〟
私はこの言葉が好きだ。京都のある寺の御住職の言葉である。
なかなか解決困難な社会の貧困・苦しみもあるが、そうした例外を除いては大方上記のことは可能だろう。
金・金・金 ─── 金だけが生活を豊かにするなどと盲想するなかれ、金が山ほどあっても、生涯使いきれぬ程ため込んでも、生活が貧しい人もいる。貧しい人はどこまで行っても貧しいものだ。人間の貧しさは金では解決しない。
最近の日本を見ていて、特にこのことを思う。日本ばかりでなく経済的に発展した国と民族に共通して云えることだ。
小学校から株式やらなにやら投資のやり方を教えるなど、愚かな国家方針の尻馬に乗ってはならない。国は国民を金稼ぎ(即ち多額納税者)のロボットとでも思っているのだろうか⁉荒(すさ)み始めたこの国の、人間の問題をどうしようというのだろう。人間に与えられた生涯の第一義はどこにあると考えているのだろうか?