コラム217 <不老長寿と長生き>
古代エジプトや古代中国などで昔から夢見られたことのひとつに、「不老長寿」というものがある。いわゆる長生きである。短命に終わることは、はかなく、悲しい。まだまだやるべきことがあったと思われるからである。
だが長寿世界の実現とはいっても、平均年齢300才などということになることをほとんどの人は望まないのではないかと。少なくとも私は望まない。くれるといってもいらない。どんな世界になるか想像するだにおそろしい。生と死の適度の循環がやはり理想というものである。
数十年前、住まい塾で家を作られた方が久々に本部を訪ねて見えた。住まい塾で主催した屋久島ツアーにも参加したという。
〝あの時は遭難者が出て大変でしたねぇ〟
と想い出を語ったら、
〝その遭難者は私です〟
といって思い出を語りながら笑い合った。
〝PPC48って何ですか?〟
〝ピンピンコロリフォーティエイト〟といって一人あの世に行かなければ新しい人は入れないのだという。どんなことをしているのかまでは聞かなかった。聞いても仕方がないと思ったからである。