2022年12月26日月曜日

 コラム301 <人生へのささやかなプラスのために>


 命はいつ終わるとも知れない。

 しかし、いつかは必ず終わる。

 それを考えると、命を与えられている限り、せいいっぱい生きなければ・・・と思う。死を通りすぎるような勢いで・・・。気が付いたら、〝アレッ?死がだいぶ過去のことになっている!〟というようなのがいいねえ。


 現在病を患っている人や、長く臥(ふ)して希望を失いかけている人々に対してはほんの僅(わず)かでもいい、光のある中に人生を送ってほしいと願う。

 そのためにささやかなことでも、自分にできることがあればやりたいと思う。

 できることと云っても、入院中の身ともなれば、言葉をかける、微笑(ほほえ)みかける、励ます、語り合う、可能なら苦しい所を擦(さす)ってあげる、といった程度のことに過ぎないが、こうしたことによって人と人との間にわずかな交流が生まれる。それを私は人生へのささやかなプラスのために、と言うのである。交流の線上に暖かい光がぽーっと灯るのである。