コラム171 <知ること>と<身につくこと>———知識と実践①
片付けや整理法がいい例だ。モノの本でいくら知っても片付かない。知るばかりで身につかないからである。
翌日やることは前夜の内にしっかりメモしておいて……。だが三日坊主で続かない。これもそうやればいいとは知っても身に付くまでいかないからである。
よくない癖や習慣を、親に、まわりにいくら注意されても、なかなか直らない。言われることが判っていても、日本語の理解という程度に終わっていては何遍言われても直るものではない。すべては私の経験を書いているのである。スキーだって、他のスポーツだって同じだ。身につくとは、そう簡単なものではない。
久々に、仲よしの大家さんが見えたというので階下に降りて行った。〝思ったより顔色もいいじゃない……安心したよ……〟と言われたので、私は〝リーダーたるもの辛くとも辛さを顔に出してはならない……〟と言って、その通りだと笑い合った。さて、翌朝来てくれたヘルパーさんと顔を合わせるなり言われた。
〝タカハシさん 今日はだいぶ辛そうですねぇ……〟そんなものである。
知ることあまりに多く、身につくことあまりに少なし
最近、このことを痛切に思うのである。