2024年8月12日月曜日

 コラム386 <政治不信②> 


 私の故郷秋田県の県庁所在地秋田市は行く度に感じるが、寂(さび)れる一方である。都市型デパートの進出により地元老舗百貨店は無くなり、いい建物、木造の優れた料亭などもあったが、共に姿を消した。時代の流れと云えばそれまでだが、県や市の夢のある将来像を描けない政治家達にも責任がある。


 秋田市民となって60年になる私の姉は言う。


 〝知事も市長も悪いことなんにもしないかわりに、いいこともな~んにもしないもの。

  あれなば県も町もよくなる訳無いべた〟


蓋(けだ)し名言である。悪いことをしなければよくなるかと云えばそれは違う。よくするには、よいことをしなければならないからである。


 今ウラ金問題に端を発した政治資金規制法改正案が騒々しいが、与党、野党で5万だの10万だの、いやいや20万だのと言い合っていて、あれには呆(あき)れる。

 政治家も政党も年々小さなことをつつき合い、ちまちまとなっていく。虚偽問題の裏にかくれた巨偽問題が政治家達には見えないのだろうか。大き過ぎて目に余るのだろうか。きっと近過ぎて見えないのだろう。


 日本をどんな国にしていきたいのか、どんな民族に育んでいきたいのか、今の政治家達に、釣られて国民にまでも大局の志・夢・希望に対する大志が見失われた。元々そんなものは無かったのか?