コラム365 <頑固もしなやかに>
時には頑固も必要だ。だがしなやかに、しなやかに・・・。ただ固いだけならそれを頑迷と云う。
木造住宅と同(おんな)じだ。堅牢(けんろう)かつしなやかであってこそ真の丈夫さというものだ。
時代と共に頑迷な人間が増えてやしないか?年のせいばかりではない。運動不足によって身体が固くなるように、心が固くなるのも、同じく心の運動不足だ。感動、感激、喜怒哀楽の感情の動きが不足している結果だ。その好例が愚痴である。痴は以前にも書いたが癡とも書く。知る病、疑う病。それに加えて愚(おろか)の字まで付いているのだ。
他人の話を聞かない、聞こうとしない。耳では聞こえはするが心で聞こうとしない。故に心に響かない。心の運動不足、心がしなやかさを失っている証拠だ。
いろんな意味で美しいもの、ことに触れること、思いやること、笑顔(へらへらはダメだぜ)等々、心の運動はいっぱいあるじゃないか。
振り返ってみると、仕事の上でも、人間としても成長していない人間に限って愚痴が多い印象だ。だから愚痴が多くなったら、自分は成長していないんだな、と思って間違いない。