2019年11月18日月曜日


コラム139 <2つ目のリハビリテーション病院>

 松戸リハビリテーション病院での約3ヶ月半のリハビリを終え、信州上田市の山中にある鹿教湯(かけゆ)病院に転院する決心をした。ここは鹿教湯温泉郷内にあり、歴史も古く、リハビリ病院としては定評のあるところである。元々第一の希望だったが、しかし身体がまるで動けない状態で、しかも看病者のことを考えると一気にそこに入院する訳にはいかなかった。決心したのはいいが県外の人間が入院するのも難しく、入院するまでの厄介な交渉や手続きに新しい連れ合いが苦労を重ねてくれた。前病院のソーシャルワーカーYさんも転院にあたって協力的に両病院のかけ橋となって力になってくれた。また長野市に住む長姉は長野と松戸をほとんど毎週のように往復して元気づけてくれた。
 これは鹿教湯病院を退院するまで続き、さらに現在まで続いている。連れ合いと姉は現役で仕事をしているのでうまく連携をとりながら親身に尽くしてくれている。秋田市に住む下の姉は幼い頃から股関節脱臼を患い、数年前に両足の手術をしたので遠出は無理とあって電話で秋田訛の言葉で 〝私はそっちまで見舞いに行けないけれど、朝に夕に御先祖さん達に一日も早く病気をよくしてやって下さいと拝んでいるから…〟 と言われた時には思わず涙が滲み出た。すでに電話口で姉の方が涙ぐんでいるのだから…。
小さい時はよく喧嘩したものだが姉弟仲よく育て上げてくれた親に深く感謝した。仲がいいというのは平和の象徴なのだから。