2016年7月18日月曜日


コラム 46 <蝶> 

白い小さな蝶が二羽、朝もやの中をヒラヒラと舞っていた。昨日のことである。咲き始めた山法師の花に魅かれてきたのだろう。
今朝はもう沢山舞っている。どこからともなく集まって来るが、彼らはここに山法師の花が咲いている、とどうやって知るのだろう。きのうの二羽が仲間達に知らせたのだろうか、それとも芳しい花の香が、風にのって彼らのもとに届いたのだろうか。
生まれて間も無いであろうに、すでにかしこい知恵が備わっている。生まれて、舞って、蜜を吸い・・・・・彼らはこうしてどれ位生きるのだろう。
はかない命を嘆きもせずに、実に楽しげに、実に自由に、ヒラヒラヒラヒラ・・・・・。