2016年6月6日月曜日


コラム 40 <鶯の不思議> 

山の鶯が鳴いた。
6月に入ったというのに、この辺りはまだ早春だ。さえずりもおぼつかない。ホー・ホケホケッなどとやっている。時たま、ホー・ホケキョとうまくいく。手をたたいてやりたい位だ。 

不思議なのはここ標高1600メートルの八ヶ岳のそれと、私の仕事場である埼玉県志木市の鶯とが全く同じように鳴くということだ。何の縁もゆかりもないものどうしが、鶯というだけで同じように鳴く――これは実に不思議なことではないか。
先日北海道から人が来たから、北海道の鶯はどう鳴くのかと聞いてみたが、同じだそうだ。妙なことを不思議がるものだと言われたが、これを不思議に思わぬ方がどうかしている。 

犬だってそうだ。日本ではワンワンというが、アメリカじゃ英語でほえるのかい?そうじゃないだろう。Bowwowと書くようだが、犬のほえ方に違いはない。全く不思議なことじゃあありませんか?